認印・実印・銀行印の違いって何?それぞれの使い分けを解説

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「実印」「認印」「銀行印」の3つの印鑑は、それぞれどのような違いがあるのかを説明します。

一見すると印鑑はどれも同じように見えるかもしれませんが、契約などの重要なシーンでのそれぞれの印鑑の役割は異なります。

この記事では、特に認印に焦点を当てて、実印や銀行印との違いや、選び方で考慮すべき適切なサイズについて詳しく解説します。

認印(みとめいん)とは?

認印・実印・銀行印の違い画像1

まずは認印(みとめいん)について解説します。

認印とは・・・個人が文書や契約に同意や確認の意志を示すために使用する印鑑

日本では、認印が広く使われており、手軽に使用できるため、日常的な業務で頻繁に使用されています。

認印の使用は主に、領収書や請求書、簡単な内部文書など、法的な強制力を必要としない場面で見られます。

このため、認印は実印や銀行印と比較して、法的な保護や制約が比較的少ないのが特徴です。

認印の形状やデザインに厳密な規定はなく、個人の好みに応じて様々なスタイルや材質で作成されることが一般的です。

多くの場合、認印は名字だけが彫られていることが多いですが、フルネームで注文することも可能です。

実例

例えば、ある企業の社員が日報を提出する際、その報告内容を確認し、認めたことを示すために認印を押します。

これにより、文書が確認され、承認されたことが視覚的にも明確になります。

また、学校での連絡帳やお知らせ文書に保護者が押印する場合も、認印が使用されることが多いです。

これは、保護者が文書の内容を確認し、承知したことを学校に対して示す手段として機能します。

認印が日常で使われる理由

認印の使用が広まっている主な理由は、その手軽さと、法的手続きが簡単であることにあります。

日本の印鑑文化の中で、認印は個人が文書に対する同意や確認を示すための基本的なツールと位置づけられています。

これに対し、実印はより重要な契約や公的な場面でのみ使用され、その使用には事前に役所での登録が必要とされるなど、手続きが複雑です。

このように、認印は日常生活やビジネスシーンにおいて便利で効率的な手段として根強い存在感を示しており、その重要性は今後も変わることはないでしょう。

認印・実印・銀行印の違いについて

認印・実印・銀行印の違い画像2

認印と実印は日本の印鑑文化において重要な役割を担っており、それぞれが異なる場面で使用されることにより、その法的な効力や意義に違いが生じます。

認印と実印の違いと銀行印について

認印は主に日常的な文書や書類に押され、その人が文書を確認したという意味を持ちます。

例えば、社内の承認や通常の郵便物など、法的な効力を要求されない場面で使用されます。

対照的に、実印は個人が役所に登録した印鑑で、重要な契約書や不動産取引、結婚届など、法的効力が必要とされる文書に押印されます。

実印はその印鑑登録証明(印鑑証明書)と共に、個人の法的な意志表示として機能し、非常に強い証明力を有しています。

銀行印も同様に重要で、主に金融取引に使用されます。

この印鑑は銀行に登録され、口座の開設や解約、大きな金額の引き出しや振り込みの際に必要とされます。

銀行印は、その人が金融取引において権限を持つことを示す重要な印鑑です。

シャチハタは実印登録では使えない

シャチハタは、インクを内蔵したスタンプ式の印鑑で、日常的な業務で広く使用されています。

しかし、このタイプの印鑑は実印としての登録が許されていません。

その理由は、シャチハタの印影が容易に複製可能であり、変更や偽造のリスクが高いためです。

実印として登録する印鑑は、一度彫刻された後は変更が難しく、独自の特徴を持つものでなければなりません。

これにより、印鑑が持つ安全性と信頼性が保証され、法的な文書においてその人の確かな意志が示されることになります。

これらの違いを理解することで、認印、実印、銀行印がそれぞれどのような場面で最適か、またどのように使用すべきかが明確になります。

それぞれの印鑑が持つ法的な意義と効力を適切に扱うことが、個人や企業にとって非常に重要です。

書体の選び方

実印、認印、銀行印はそれぞれの用途に応じて適した書体があります。

選ぶ際には、その用途や印象、法的な要件を考慮することが重要です。

実印のおすすめ書体

実印には、認識のしやすさが求められます。

そのため、一般的には「楷書体」が推奨されます。

楷書体はその清潔感と読みやすさから、公的な文書や重要な契約に最適です。

また、実印は個人の法的な証明としての役割も担うため、はっきりとした印影を残すことができる「古印体」もよく選ばれます。

古印体は、その伝統的な美しさと独特の風格で、印鑑に重厚感を与えることができます。

認印のおすすめ書体

認印は日常的に使用されるため、手軽さと機能性が重視されます。

このため、「隷書体」や「行書体」が好まれることが多いです。

隷書体は動きがあり、柔らかな印象を与えるため、親しみやすい文書に適しています。

行書体は速記性がありながら読みやすいため、急ぎの文書や内部の確認書類に使用するのに適しています。

銀行印のおすすめ書体

銀行印は、金融機関での取引において厳格な認証が求められるため、非常にはっきりと識別可能な書体が推奨されます。

これには「楷書体」が最も適しています。

楷書体はその整った文字形と明確な線で、印影の識別が容易であり、誤認のリスクを減少させます。

また、銀行印にはしばしば「篆書体」が選ばれることもあります。

篆書体は、その堅牢な造形で非常に個性的な印影を残すため、セキュリティの観点からも優れています。

印鑑のサイズ

印鑑のサイズは、その用途と場面に応じた適切なバランスを見極めることが重要です。

特に実印や銀行印など、法的な効力が求められる場合には、印影がはっきりと残ることが必須であり、それに適したサイズを選ぶことが求められます。

認印はその頻繁な使用を考慮して、日常的に扱いやすいサイズが好まれます。

実印
男性:16.5mm~18.0mm
女性:15.0mm~16.5mm
銀行印
男性:15.0mm~16.5mm
女性:13.5mm~15.0mm
認印
実印と銀行印よりも小さなもの

会社における認印のサイズは役職によって変わる?

企業内で使用される認印のサイズは、その人の役職や責任の範囲によって異なることがあります。

例えば、一般の社員用の認印は小さめであることが多く、部門長や役員クラスではより大きな印鑑を使用する場合が一般的です。

これは、印鑑のサイズがその人の社内での地位や権限を象徴すると考えられているためです。

そのため印鑑が持つ意味を理解し、使用目的に応じて最適なものを選ぶことが求められます。

まとめ

認印、実印、銀行印の違いについて解説しました。

認印は日常業務用、実印は重要な契約や登記、銀行印は金融取引専用で、それぞれ使用する場面が異なります。

例えば、企業が取引契約を結ぶ際には、認印ではなく実印が押され、法的に重要な意味を持ちます。

このように印鑑の使用用途を理解しておくことはビジネスにおいて必須です。

少しでも参考になれば幸いです。

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